【15 Days】大天使ミカエル
【 サブ3への道(仮)】
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土曜日は、週に一度の楽しい長距離ランニングの日。
トレーニング的には、金曜日に引き続き、なかなかエキサイティングな一日となりました。
何故かスマフォ用バッテリー(ケーブル?)の調子が悪くて参りました。
途中で何度かバッテリーが切れて、ところどころでラップタイムがおかしなことになってます。
突然電源が切れても記録はしっかり残るだけでも、確かにありがたいとはいえ、あまりにも頻繁なので途中で使用を諦めました。
22kmで終わってますが、実際には30km弱走ってます( ー̀ н ー́ )フンス!
のんびりLSDを楽しみつつ、でも無理はせずに、時には止まって補給や柔軟運動をしたので、タイム的にはバラバラです。
普段は「よし今日は◯◯km走るぞ!」と決めたら、黙々と、そして淡々と走って「よしよし今日も楽しく走れたぞ」とその日のランを終えるのですが、今日は少し違いました。
それは2時間LSD(+α)の半分を走り終えた頃。
「みやすのんき先生が提唱する「大転子ランニング」を実践してみよう」と何となく考えたことが、後半のランを大きく変えることになりました。
大転子ランニングとは。
最初に頭に浮かんだ「大転子ランニング→大天使ランニング→ミカエルランニング→なんかちょっとカッコいい」は閑話休題として。
この本を筆頭に、みやすのんき先生が書いた全ての本に登場する独自(?)のフォーム理論です。
本を読んだ段階(まだ途中)では「骨盤と大腿骨を繋ぐ関節(の真横。ここが大転子)を意識して走ること」ぐらいの認識でした。
もちろん本を読んだだけでは理解は難しいです。
当たり前ですが、やはり実践してみないことには、ちゃんと理解することは出来ません。
実践すべき理論は、こうです。
「着地した側の足の骨盤を、着地の瞬間に前に押し出す。例えば右足ならば、右足が着地した瞬間に、骨盤の右側を少し前に押し出す感じ」
著者であるみやすのんき先生に「それは少し違う」と言われそうですが、まずはこれを実践してみようと思いました。
いざ試してみると、これがまあ難しい難しい。
普通は、右足を前に出す時に右の骨盤を前に出す…こういう認識でウン十年と生きてきました。
ある意味「真逆」の動きです。
実践するのは困難を極めました。
…既に前に出ている骨盤を、さらに前に出すってどういうことよ…いや待てよ、着地の瞬間だから、既に前に出る動作は終えているわけだから…
呼吸や上半身の動きが散漫になるほど悶々としながら、ああでもない、こうでもない、と何度も何度も同じ動きを繰り返した、その時です。
全てが繋がりました。
な ん だ 今 の は。
鳥肌が立ちました。
気温も高く、1時間以上ランニングを続けて体温が上昇しているにも関わらず、です。
それは、下半身の動き全てが淀みなく一体化されて、ほとんど足に力を入れてないのにグンっと前に進むという、得体の知れない感覚でした。
開眼、とは。
悟り、とは。
この瞬間を指す言葉なのだと思います。
混乱に近いこの衝撃を、大好きな作家である秋山瑞人の小説から引用します。
そのとき、月華の中で何かが起こった。
例えば盲が突如として光を取り戻せば、あるいは啞の喉から言葉が迸ったらかくもあろうという衝撃だった。一度始まったら二度と止めることのできない不可逆な変容ーーそれは、「理解」などという言葉では到底表し足りない、今までこうと信じていた世界観の徹底した解体さえ迫るある種の爆発だった。
(DRAGON BUSTER 02 P128〜129)
ランニング人生における文字通りの開眼とはいえ。
これまで実践してきた「走る動作」とは真逆の動きです。
まったくと言っていいほど使わない箇所の筋力を酷使した結果。
ゆっくりペース(5:30以上)にもかかわらず、30分で股関節周りの筋肉疲労が限界に達しました。
満身創痍のマラソンランナーのような足取りになりながらも、この「大発見」を一分一秒でも長く体験していたいという気持ちが、さらに60分のランニングを可能にしました。
最後は、ほとんど歩いてましたが。
顔だけは笑みを貼り付けたまま。
まだ自分の言葉で説明できるほど理解していないので、これからしばらく時間をかけてフォームを身体に覚え込ませます。
そして本も熟読します。
一ヶ月か二ヶ月後に、自分で体感した「大転子ランニング」についての感想を、このブログで書きます。
お楽しみに。
このまま何年もランニングを続けて、ふと昔を思い返した時、きっと今日という日を、ランニング人生のターニングポイントとして思い返すことでしょう。
この日を境に、ランニング人生の第二幕が上がったのは間違いありません。
今回の「開眼」で、わかったことが一つあります。
それは「速く走ること」と「楽に走ること」はイコールだと言うことです。
楽に走ること(フォーム)を極めると、結果として速く走れるということです。
それを証明するためにも「ミカエル走法」(勝手に命名)をものにしたいと思います。
半年後の自分が楽しみで仕方ありません。
See you next Running.